自民党と立憲民主党はセットで消える

7月の参議院選挙で大破した自民党は、総裁選を前倒しで実施し人気者を首相にして挽回する戦略です。一方野党第一党は維持しながら議席は現状維持に留まり、比例得票では野党第3位に落ちた立憲民主党は方向性を見いだせずにいます。自民党の場合、石破首相への失望と自民党への怒りが併存しており、首相交代で挽回できるとは思われません。自民党への有権者の期待が完全に剥離した状態、党の賞味期限が切れた状態のように思われます。それでも自民党の地方ベテラン議員は投票奴隷的な支持者を抱えていることから、自民党は今後2,3回の選挙では最大議席を維持することは可能です。そのため自民党が影響力を無くすには、4,5回の選挙が必要となりそうです。

自民党が消えるより先に立憲民主党が消えるかも知れません。7月の参議院選挙で示された立憲民主党への有権者の判断は、「立憲民主党=無意味」だからです。現在多くの国民は物価高騰で苦しい生活を強いられており、この最大の責任は自民党にありますが、この間立憲民主党は何もしていません。立憲民主党の議員は夫婦別姓やLGBT保護などの高尚なテーマには熱心ですが、国民の生活を改善するような事項は殆ど取り上げません。それは立憲民主党の議員に元官僚や高学歴者が多く高尚なテーマを好むからです。立憲民主党は立憲という党名からして抽象的、理念的であり、生活者に寄り添う意志が感じられません。それは党創設者の枝野幸男議員が弁護士であり、憲法を中心とした法体系の維持こそ国会議員の使命と考えているからです。法曹は法学教育においてそのことを叩きこまれており、法理の囚人です。従って憲法は国民の意識の変化によって変化するのが当然なのに、戦後憲法の中に国民を閉じ込めようとしています。このように今の立憲民主党では変化は望めないことが国民にバレてしまっています。野田代表は民主党政権のとき「消費税は上げない」という公約を反故にし、消費税を引き上げた人ですし、消費税減税に反対なのも周知の事実です。原口一博議員は米価高騰の中備蓄米に列をなした国民を横目に“古古古米 ニワトリがいちばん食べている”と発言し、備蓄米の購入者を侮辱しました。小西洋之議員は自分がネットなどで批判されると直ぐに「名誉棄損で訴える」と言論封じに出ます。小沢一郎議員は相変わらず政争に関する発言だけです。米山隆一議員はSNS発信でしか存在をアピールできません。これらをみると立憲民主党に期待する方が無理です。自民党と同じく「消えて欲しい」と思うのは当然です。

そのため手取り増加という生活改善に結び付く公約を掲げた国民民主党が躍進することになりましたし、生活者の中に入って行って不満や要望を聞き、それを一緒になって改善しようと呼びかける参政党が頭角を現しました。

自民党と立憲民主党はセットで消える運命にあります。