開業医は勘と経験と度胸(KKD)の商売

神田うのさんがインスタグラムで医者の誤診で苦しんだ経験を発表しました。8年前の出来事だと言うことですが、脚の痛みに襲われ病院を受診したら、担当医から「ヘルニアではありません」と言われたそうです。しかしその後も痛みが続いたことから、ヘルニア経験者の元マネジャーに話したら「それヘルニアかも。MRI検査した方がいいよ」と言われ、担当医にMRI検査をお願いしたところ「ヘルニアではないからMRIは必要ありません。レントゲンだけで大丈夫です。」「むしろ筋肉が固まってくると痛みが出るので運動を増やしたらいいかも知れません」と言われたので週2のキックボクシングを週3に増やしたそうです。そしたらその後「歩けない、動けないを遥かに通り越し、脚を切断して!!と泣き叫ぶ程の痛みに見舞われ救急車で運ばれました。」ということです。

これは「病院あるある」です。医者は患者が病名を予想して言ったり、検査を要望する(指示する)ことを極端に嫌います。中には露骨に不機嫌な顔をしたり、怒り出す医者もいます。では医者がそれ程プロフェッショナルかというとそんなことはありません。私は退職後医者にかかることが増えましたが、医者のレベルの低さに驚いています。行くのは開業医が多いのですが、レベルの低さには目を覆いたくなります。開業医は検査機器をほとんど持っていませんから、碌に検査もせず薬を出します。多くの場合病名も言いません。当たり前です。検査で病気を特定していないのですから。どうして薬を出すかと言うと勘と経験と度胸です。このうちどんな職業でも評価される経験も怪しいもので、開業医になると診断が正しかったかどうか検証しませんから当てになりません。大きな病院の場合、カンファレンス(症例研究)や先輩医師の指導で確かな経験が蓄積しますが、開業医になったらこれらがなくガラクタの経験があるのみです。NHKの医療番組ドクターGを見ると、研修医ばかりでなく指導医でも病気を当てるのはなかなか難しいことが分かります。開業医も最初はドクターGに出ている研修医のように謙虚だったのですが、開業医になってから診断にケチを付けられることは無く、間違っても問題にならないことから、医者はこんなもんだと考えるようになって行くと考えられます。処方薬は厚生省で承認されており、副作用が出ても医師の責任にはなりませんから、気楽に出せます。効かなければ別の薬を処方すればよいのです。薬を出す順番も標準治療として決まっています。これに馴れれば開業医は気楽な商売と言えます。

しかし最近はネットやYouTubeで医学知識が多数紹介されており、自分の病気に関しては医師並みに勉強している患者が増えています。私もバイオベンチャーや創薬ベンチャーに投資する仕事をしていましたので、調査はお手の物です。自分の病気に関しては医学界で分かっていることは全部調べ上げます。そして医師と対峙すると医師の勉強不足が浮き彫りになります(かなり嫌われます)。

神田うのさんは、最低2人の医師のセカンドオピニオンが必要(3人の医師に診てもらう)と言っていますが、正しいと思います。医師に頼り切っていたら命を失くすことになります。