悪人顔の鈴木脳症から出てくるのは悪知恵ばかり

国産米の値段が下がりません。農水省が統計をとっているスーパーのPOS価格の平均は4,312円となっています。では売れているのかというとそうでもないようです。卸やスーパーからは「在庫が動かない」「売れない」との声が増えています。これは農水省の統計からも読み取れます。統計上販売数量は最大の約1,200トン(7/28~8/3)から約750トン(11/17~11/23)に約450トン(約37%)減少しています。JAや卸は8月,9月,10月に1年分の米を仕入れ在庫していますが、今年分の販売は始まったばかりであり、現在は在庫もそんなに気にならないと思われます。しかし販売が4割近く落ち込むと仕入れ代金の返済が滞るようになり、資金繰りが大変になります。たぶん来年の3月くらいから銀行の返済圧力が強くなり、高を括っていられなくなります。この頃から早期米の田植えも始まりますが、今年は田植えの時期にJAや買取業者が米の買い入れ価格を提示していたようですが、来年は見られなくなるはずです。倉庫に在庫米が大量にあり、こちらの処分で頭が一杯で仕入れなど考えられる状況ではありません。

鈴木農相のお米券はこんな背景の下に出て来ています。お米券で米の高値感を下げ、業者の在庫を減らそうという狙いです。鈴木農相は「米の値段は市場で決まるものであり、農水省は関与しない」と言っていますが、値下げの方向には関与しないということであり、高値維持の方向には関与しています。

最近の報道によると農水省は備蓄米の民間在庫を検討しているようです。これは民間の卸業者が在庫を抱え資金繰りに窮する事態を見越し、この在庫を政府備蓄米に振り替え在庫資金を肩代わりしようとするものです。こうなると政府・卸・JA・米農家が一体となった米高値維持政策であり、消費者のことは全く考えていません。

鈴木農相は、農水官僚出身で農水族議員、選挙区は山形2区という米所ですから、選挙対策と言えます。高市総理が鈴木氏を農相に指名したのは、総裁選に当たりライバルだった小泉進次郎候補が備蓄米の放出、米の増産政策への転換など農家が激怒する政策を進めたことから、高市氏はそれと真逆の政策を約束し米農家の党員党友票および農水族議員票を獲得するためです。鈴木農相人事は総裁選へのお礼です。

鈴木農相は開成高校東大卒で分かるように生粋の東京育ちの秀才です。開成高校卒は岸田首相や小林政調会長を見れば分かるように人柄の良さが容姿(面容)に現れています。しかし鈴木農相は目つきが悪く、稀に見る悪人顔です。なぜこうなったかと言うと、鈴木農相が山形の有権者が怖くて仕方なくいつも身構えているからだと思われます。鈴木農相は偏差値70以上の人としか付き合ったことがなく、多くがボーダーフリーである山形の有権者は未開人に映ります。こうして元々は良かった性格も悪くなり、その結果今では悪知恵しか浮かばなくなったようです。

高市首相個人には期待しますが、自民党は業界団体と結びつきが強く消費者や一般市民のための政策は期待できません。自民党は次の総選挙で消してしまう必要があります。