報道ステーションは大越健介の青年の主張
12月18日安全保障政策で高市首相を補佐する官邸高官(尾上定正首相補佐官と言われている。元航空自衛隊空将。元木原防衛大臣政策参与。奈良県出身)が新聞記者とのオフレコ懇親で「私は核を持つべきだと思っている」と発言したと大手新聞が大々的に報じました。
高市発言に対する中国の軍事的威圧やウクライナ情勢を考えれば当然の発言ですが、新聞記者にとっては特ダネ級の発言のようです。これを報じたヤフコメを見れば「当然の内容で全く問題ない」「議論することはよいこと」という意見が大多数です。ここで新聞記者と一般国民のズレが明かになっています。
日本の取り巻く状況をみると、今ではトランプ大統領がG2と言うまでの存在になった中国が北西に盤踞し、北東には侵略常習国ロシアが盤踞します。中国とロシアの間にはソ連と軍事同盟を結ぶ北朝鮮があり、これら3国は核兵器保有国です。九州の直ぐ北には韓国があり、唯一日本の友好国と言えますが、韓国も昔2度に渡って日本に侵略された歴史があることから、真の友好関係ではありません。韓国は近年工業を発展させて、人口を除く国家のクオリティにおいて日本を追い抜いています。軍事力で見ても軍事予算は年間約9兆円と日本と変わらず、兵器は欧州や中東に輸出するほど軍需産業が発展しています。韓国は野党政権になると反米・親中国政策をとることが多く、将来米国陣営から中国陣営に移る可能性がある国です。中国陣営に移った方が地理的にも歴史的にも安定します。
こうなると日本は中国・北朝鮮・韓国・ロシアから攻撃される可能性があります。この場合米国が日本を守る可能性はありません。米国は核保有国とは交戦しない方針であり、日本を守るために戦っても利益がありません。たぶん米国は戦争の仲裁に回り、日本分割の仲裁案を提案することになります。この場合、沖縄は中国、九州は韓国、四国は北朝鮮、北海道はロシア領となり、日本は本州に限定されることになります。日本を取り巻く各国の軍事力と経済力と政治力を考えると自然に行きつく想像です
新聞やテレビの記者はこれくらいの想像は出来る人たちですが、記事にするとなると昔からのテンプレ記事(お決まり記事)になってしまいます。本件に関しテレビ朝日報道ステーションの大越健介キャスターは「核兵器の保有について、個人として意見を持つのは自由ですが、高市総理に安全保障政策についてアドバイスをする立場にある公人としての発言だけに、重大であり、内外に大きな波紋を呼んでいます」と述べたようですが、「また大越健介が青年の主張」を始めたという印象です。「青年の主張」というのは「高市総理に安全保障政策についてアドバイスをする立場にある公人としての発言だけに、重大であり」の部分です。なぜなら尾上氏が高市首相補佐官に就任したのは防衛に関する考え方が高市首相に近いからであり、尾上氏が核保有論を持つから首相補佐官に任命されたのであり、首相補佐官になったからと言って非核保有論になることはあり得ません。尾上氏は政府方針に反する今回の発言を公の場で述べたわけではないことから何ら問題ありません。
報道ステーション大越キャスターはNHK時代から学生時代に身に付いた教条論を変わらずに保持しており、それを述べることが報道記者の使命と考えているようです。報道ステーションに移籍し発言を少しセーブしているようですが、それでもところどこで顔を出します。その度に私は「また大越健介の青年の主張が始まった」と思っています。大越健介の青年の主張もまったく問題ありませんが、私が大越健介から聞いたいのは、今の日本が置かれた状況において大越健介はどうやって日本を守るのかということです。中国、韓国、北朝鮮、ロシアに分割されるままにすればよいと言うのでしょうか?どっちつかずの無責任キャスターとしてではなく、一日本人として大越健介ならどのような選択、決断をするのかの意見を聞かせて下さい。60過ぎてテンプレ発言をしているのはみっともないと思われます。
(尾上補佐官の発言は、高市首相の台湾有事発言に軍事威嚇を続ける中国に対し、「それらなら日本も核武装するぞ」と牽制する意図があったものと思われます。)