ふるさと納税で住民税不払いの市民には給付無しでよい
12月16日に成立した補正予算で物価対策として地方自治体が自由に使える「重点支援地方交付金」に2兆円計上され、うち4,000億円を食料品の価格高騰対策費としたことから、各地自体が具体的対策を打ち出しています。鈴木農相は一早く米の高騰対策としてお米券の発行を推奨しましたが、全国の自治体には不人気です。それはお米券の12%は発行元のJAらの手数料となること、発送などに手間がかかることが大きな理由ですが、お米券は消費者から過剰在庫を抱えている米卸への支援と見なされていることから、消費者の反発が強く採用できないという事情もあります。
その結果自治体が採用したのはプレミアム商品が多くなっています(福岡市、北九州市、熊本市、宮崎市、広島市など)。プレミアム商品券は商品券の購入金額に20~100%上乗せした商品が購入できる商品券で、お得に買い物ができます。これにより地域の商店の売り上げが増えるので、これまでよく景気対策としても用いられてきました。購入商品の単価が下がるわけではないので物価高対策とは言い難いのに採用する自治体が多いのは、発行作業に慣れている、ノウハウがあるからのように思われます。
プレミアム商品券以外で工夫を見せている自治体もあります。例えば福岡市は下水道代を2か月無料にする、熊本市はこども1人当たり現金2万円を給付するなどです。
これらの給付対象は各自治体の住民全員(プレミアム商品券や下水道代無料)や特定の条件を満たす住民となっていますが、対象から外すべき住民がいます。それはふるさと納税を行い、この分住んでいる自治体の住民税が控除(減免)されている住民です。私は最近ふるさと納税について調べましたが、ふるさと納税をすると住んでいる自治体に収める住民税がその分減少します。やりようによっては0になることもあります。例えば100,000円を住んでいる自治体以外の自治体にふるさと納税(実質的には寄付)すると2,000円を除いた98,000円が翌年住んでいる自治体に収めるべき住民税から控除されます。その結果住んでいる自治体の住民税収入が減ることになります。住民税収入はゴミ収集や子育て対策、公園整備などの住民サービスの原資であり、ふるさと納税した住民はこれを負担していない、または本来負担すべき金額を意図的に減らしたことになります。こんな人にちゃんと住民税を納めている住民と平等にプレミアム商品券の購入権利や現金給付などをする必要はないと思われます。ふるさと納税で住民税の納付を逃れた住民には対応する住民サービスを減らす対応をとるべきです。これは今回のような臨時的な給付ばかりでなく、全ての住民サービスにおいて実施されるべきです。そうでないとちゃんと住民税を収めている住民が馬鹿をみます。ふるさと納税は住民税制度を破壊する間違った制度であり、見直す必要があります。
(ふるさと納税利用者が激増していますが、これは故郷を思ってのことではなく、節税対策としてです。返礼品を考えればあり得ない節税になります。)