賃金が5%上がったら5%リストラ
インフレにより売上や利益が上がる経済構造に変化が表れています。先ずマンションの価格が高騰し、来年は何十年ぶりの低販売が見込まれています。高倍率だった港区の高額物件の値下げが相次でいますし、タワーマンションの在庫を増えていると言われています。更に行政や大手デベロッパで短期転売禁止が導入されますし、中国との対立から中国人の購入が減ることが予想されます。今回は東京だけではなく地方でもマンション価格が高騰しており、地方在住者の所得水準を超える物件が多くなっています。最近福岡市でも10億円を超えるマンションが販売され売れたようですが、福岡市にはこれを買えるような高所得者は見当たらず中国人ではないかと噂されています。問題なのはこれらに引きずられて周辺のマンション価格も上がることで、昨年福岡市内で販売されたマンションの平均価格は約6,000万円になっています。その前が3,000万円台でしたから倍になっています。米の価格が倍になって買えない状況ですから、マンションは手を出せない状況です。
この状況を憂慮して政府は住宅ローン減税の適用基準を最低50㎡から40㎡に引き下げる、住宅金融支援機構が提供する長期固定型の住宅ローン「フラット35」の融資限度額を、現在の8,000万円から1億2,000万円に引き上げる方針を打ち出していますが、これらの利用者の収入が伴わない状況では効果はあまりないと思われます。
高市政権は成長によってGDPを増やし収入を増やし税収を増やす政策ですから、経団連などに高い賃上げを要望していますが、この実現は容易ではありません。
企業としては社員の生活を守るため物価上昇を上回る賃上げを実現したいところですが、物価上昇と賃上げによるコストアップが値上げ効果を上回り利益が減少に転じています。そんな中企業は他社との人材獲得競争から賃上げを止める訳にはいかず、同業他社並みの賃上げは必須となります。ではどうしてこの原資を捻出するかと言うと、リストラです。社員の賃金を5%上げるために5%人員を削減することになります。これまで賃上げ原資は値上げによる売上増加でしたが、値上げにより販売数量が減少しており、製造原価上昇と相まってこのやり方はメーカーを中心に無理になっています。そうなると賃上げで増える人件費は社員数を減らして捻出するしかありません。だから来年は自社で賃上げが決まったらリストラが行われると覚悟した方が良いです。なお金融機関は金利上昇効果で賃上げ原資は確保できますから、大きなリストラはないと考えられます。