楽天イーグルス津留崎投手が宅建とったのは?

昨年12月26日プロ野球楽天イーグルスの津留崎大成投手が自身のXで「宅地建物取引士資格試験に合格しました」と報告しました。これに対する批判も予期して「『野球に集中してない』ということは一切なく、野球に100%集中した上で勉強しました」「外食や映画、Netflixなどでリフレッシュする時間を使い勉強しただけなので悪い気持ちにならないでください」と書いています。得点は39点(50点満点)となっていますので、かなり優秀な成績と言えます(合格最低点は33点。前年は37点なので今回は相当難しくなっていたと言われている)。これに対して次のような祝福の声が寄せられています。

「知識欲や向上心が強いんだね すごい!!」

「これガチですごい 国家資格の中だと宅建は舐められがちだけどちゃんと集中して勉強しなきゃ受からんからな」

「現役プロ野球選手の身で難関資格合格とは素晴らしいですね」

「これぞ見習うべき大人の姿」

「文武両道の極みですね!」

「来年は投げる宅建士として無双期待します!」

「年々難化する宅建で39点は普通に凄いよな」

もちろん「プロ野球選手の間は100%を野球のために使うべき」との批判もあります。

ヤフーニュースにJカップグラドル天月愛さんが宅建に合格した(37点)という記事が出たときのヤフコメと比べると明らかな差があります。津留崎投手の場合、しっかり評価するコメントが多いのに対し、天月さんの場合茶化すコメントが多かった印象です(「宅建は運転免許に毛が生えたような試験」「37点で合格できる国家試験があるのは凄い」など)。津留崎投手の慶大卒と言う学歴がそうさせているように思われます。(尚宅建の難易度については本件コメントの中の「私は司法試験は1回で合格しましたが、宅建は2回目で合格しました。民法は司法試験の択一問題並みですよ」を読めば簡単な試験ではないことが分かると思います。)

津留崎投手は慶応高、慶大を経て2019年ドラフト3位で楽天イーグルスに入団しています。今季は17試合に登板し、1ホールド、防御率3.62ですので、バリバリな一軍の投手です。昨年の宅建の試験日は10月19日であり、プロ野球ではクライマックスシリーズ(ファイナル)の最中です。宅建の試験申し込みは7月1日~7月31日でしたので、この期間に宅建の申し込みをしたと言うことは、この頃津留崎投手は楽天イーグルスがクライマックスシリーズに行けるとは考えていなかったことになります。冷静な分析と言えば言えますが、球団・選手・ファンからすると「ちょっとな」という印象になります。

津留崎投手は昨年プロ6シーズン目であり、これまで一軍で93試合登板(年平均約15試合)、投球回117回(年平均約20回)、平均防御率は約4.51であり、いつ戦力外になっていてもおかしくありませんでした。2022年には慶大卒の先輩岩見雅紀選手が戦力外になっていますので、津留崎投手も戦力外になる恐怖を感じてきたと思われます。それもあっての宅建の勉強のような気もします。そうだとすればここ2、3年オフの間を中心に勉強を続けてきたのではないでしょうか。シーズン中は試合の準備や疲れ、遠征もあり、勉強は不可能なように思われます。試験前は宅建塾講師のオンライン指導を受けたと言っていたので、宅建の通信教育を受けていたようです。津留崎投手は茨城県出身で慶応高校に入学していますので、塾を利用したことがあり、かつ試験のノウハウが豊富だったように思われます。

なぜ宅建だったかと言うことについては、楽天イーグルス退団後不動産業界への転身を考えているように思われます。そこで考えられるのは、慶大卒業時に大手不動産会社の内定を得ており、楽天イーグルスのドラフト指名により内定を辞退した際に、会社から「プロ野球を辞めることがあったら来てください」と言われていることです。2014年のドラフト会議で京大野球部の田中英祐投手がロッテに2位指名され、内定していた三井物産を辞退しロッテに入団しましたが、2017年に戦力外になったあと直ぐ三井物産に入社しています。三井物産としてはロッテ球団に社外研修に出していたと考えればよく、得難い経験を積んだ社員を採用できたことになります。慶大でも2018年大学通算31勝を挙げドラフト1位指名候補だった志村亮投手が指名を辞退し、三井不動産に入社しています。大手不動産会社の場合、1件当たりの取引金額が大きく、契約には営業マンの魅力が大きく影響します。そのためガタイが良く、団体スポーツで協調性が養われ、人柄も良いことが多い野球出身者は重宝されます。津留崎投手の場合、プロ野球経験者ですから話題性もあり、不動産の営業としては得難い戦力です。楽天球団退団後の人生の方が明るいように思われます。