日本は韓国に離される一方

日本は韓国に引き離されているようです。内閣府が12月23日に発表した資料によると、昨年の米ドルベースの日本の1人当たりGDPは3万3,785ドルで、前年より1,444ドル(4.3%)減少しています。それに伴い、OECD加盟国内での順位は22位から24位に後退しました。一方韓国は3万6,239ドルで、前年より565ドル(1.6%)増加し、順位は21位でした。韓国と日本の1人当たりGDPの差は前年の445ドルから昨年は2,454ドルに拡大し、順位差も1ランクから3ランクに広がっています。

韓国の産業通商部が1日に発表した2025年の輸出入動向によると、2025年の輸出額は前年比3.8%増の7,097億ドル(約110兆円)となり、初めて7,000億ドルを超えました。日本の2024年の輸出額が約107兆となっていますので、ほぼ同額になったと思われます。韓国の人口は約5,170万人で、日本の約1億2,310万人の半分以下ですから、国民一人当たりでみれば韓国は日本の2倍以上となります。韓国のGDPに占める輸出の割合は約44%とドイツ(約47%)に次ぐ世界2位の高さとなっています。一方日本は約18%で韓国より26%低くなっています。韓国の輸出が多いのは、人口が少なく輸出を増やさないと国が豊かにならないとして国を挙げて製造業を強化したからです。一方日本は戦後韓国と同様輸出に力を入れましたが、貿易摩擦に見舞われ工場を海外に移転し、国内の製造業が空洞化してしまいました。それだけではなく、日本から工業技術を学んだ韓国は、その技術を世界一に昇華させ、多くの分野で世界一のシェアを持つ商品を作り出しましたが、日本には世界で戦える商品がなくなっています。今では韓国産業界にとってライバルは中国であり、日本は反面教師の存在になっています。

産業競争力については韓国事情や世界情勢に疎い多くの日本人には分からないかも知れませんが、韓流ドラマやK-POPを見れば韓国が日本を凌駕していることが分かると思われます。韓国の場合ショービジネスでも徹底的にブラッシュアップし、高品質の商品に仕上げます。

女子プロゴルフでは昨年LPGAツアーを戦う日本人女子選手が15名になり7勝し、韓国を追い抜いたという報道がなされていますが、韓国人女子選手は30人を超えており、まだ半分に満たない状態です。コロナ以前はJLPGAにも多数の韓国女子プロゴルファーが参戦していましたが、最近は数人です。これは韓国国内の試合が多くなり、賞金額も多くなったためです。KLPGAは昨年31試合(賞金総額約34億円)を開催しています。JLPGAが昨年37試合で賞金総額約44億円ですから、JLPGAとの差は殆どありません。韓国の人口は日本の半分以下なのを考えると、この試合数は驚異的です。LPGAやJLPGAに行かなくなるのも当然です。しかし韓国プロスポーツがこのように国内で稼げるようになったことにより、選手が海外に挑戦する意欲を失くし、韓国プロスポーツの弱体化を招いています。世界で戦わないとやっていけない工業製品や韓流エンタメとは逆の現象です。

韓国は国防面でも日本より強いと思われます。日本では過去2度日本が韓国を侵略した歴史があることから、韓国は日本より弱いと考えている人が多いですが、それは間違いです。韓国の2026年度の軍事予算は約7兆円と日本の防衛予算約9兆円より2兆円少ないですが、人口比や国土面積比で考えれば日本より多くなります。軍備においても日本が持つ最新兵器は韓国も保有していますし、日本が保有していない兵器(垂直発射式潜水艦)も保有しています。それに米国から原子力潜水艦の製造許可をとったように、自国は自分で守る意識が強く、米軍(国連軍)が持つ軍隊の指揮権を取り戻そうと躍起です。独立国家としては当然の意識ですが、米軍依存が強い日本とは好対照です。韓国ソウルのミサイルシェルター普及率は323%となっており、最悪の事態に備えていることが分かります。また戦車やミサイル、軍艦などの軍需品の輸出が年間数兆円に上り、世界有数の軍事産業を持っています。これは長期の継戦能力があるということであり、1カ月程度の継戦能力もないと言われる日本とは大違いです。

これを見ると韓国が極めて現実主義に立脚していることが分かります。これに対して日本は現実から目を背ける風潮が蔓延しており、これが日本が韓国に引き離される原因です。