大阪知事・市長選挙はボイコットが妥当
1月23日、高市首相が衆議院を解散し総選挙に突入しました。これは今年早々に決まっていたことなので驚きはありませんが、大阪府の吉村知事と大阪市の横山市長が辞職し、再選挙に打って出たことは意味不明です。吉村知事が言うには、大阪都構想を推進することに対する信認を得ることが目的とのことです。
大阪都構想は2015年と2020年の住民投票で否決されています。吉村知事は2023年の府知事選で「(都構想は)僕がやることはない」と説明して再選されましたので、再度大阪都構想を進めるには府民の信認を得る必要があると考えたようです。しかし吉村知事の任期は来年4月までであり、そのときに問えばよいと考えられます。この時期に選挙に打って出たのはその以外の理由があることになります。
それは不祥事続きで人気が低迷し、このままでは総選挙で大敗が予想される維新の選挙対策です。急な選挙になったため知事選および市長選とも対立候補がでないことも予想されましたが、知事選には吉村氏の他2名の候補が名乗り出て一応選挙にはなりそうです(1月22日公示)。選挙にならなかったら信任されたとは言えなかったわけで、何のための辞任だったのかということになりました。市長選は25日までに横山市長以外に4人が届け出ており選挙になるようです。
吉村知事の総選挙対策による府知事選実施は外れとなりそうです。それは今回の知事選と市長選に対する大阪府民と市民の反発が大きく、維新への信頼が低下し維新への投票が減ることが予想されるからです。維新は議員が秘書など身内にポスターなどを発注する、社団の社員になって国民健康保険料逃れを画策するなど公人意識の欠如が目立ちます。このため大阪でも維新以外に投票する人が増えているのは間違いありません。それは昨年6月の参議院選挙を見れば分かります(国民民主と参政党の票が増加している)。これに今回の吉村氏の意味不明な辞職再選挙が重なり、大阪府民市民の維新離れは相当進むと予想されます。
それでも吉村氏の落選はないでしょうが、得票数は惨めなものになることが予想されます。前回2023年4月の知事選の投票率は46.9%ですが、今回は30%を切る可能性があります。総選挙との同日選挙で総選挙の投票率が50%を超える中での府知事選投票率30%割れは不信任に相当します。こうなると大阪都構想の推進は難しくなります。
そもそも大阪都構想は大阪市民にはデメリットしかありません。大阪市民の税金の多くが他の市町村のために使われ、大阪市役所は住民サービスを行う区役所に格下げされ、市民のための戦略的施策は出来なくなります。これは東京23区を見れば分かります。東京23区が23の市であったとして区になることを選ぶかと言うと決して選ばないと思われます。23区役所の機能は町村役場並みです。大阪都構想は中2階的な存在で道州制では消えてなくなると想定される大阪府庁の生き残り策に過ぎません。大阪都になって大阪市を吸収し、道州制になったら都は特別な存在として存続を図る魂胆です。
大阪府知事選および大阪市長選に対する大阪府民および市民の行動としては投票ボイコットか白票が妥当です。