現場労働者の報酬がホワイトを上回るのは当然
最近バスの減便が相次いでいますが、原因は運転手不足のようです。ベテランの運転手が定年で辞めると後が埋まらないとのことです。加えて地方では人口減少と車の普及で、バスの利用者が減っています。車を運転できない人にとってバスの減便は死活問題ですが、他の方法で解決すしかないと思われます。
それ以上に問題になりそうなのが建設現場の労働者不足です。最近一戸建てやマンションの価格が大幅に上昇していますが、これは資材価格の上昇とともに人件費の上昇が影響しています。人件費の上昇は建築費に上乗せすればよいですが、建設作業員の不足は困りものです。聞くところによると建設作業員の高齢化が進み、若手の作業員が不足しているようです。そもそも出生数が減少しています。1975年の高校卒業者数は236万人に対し2025年は92万人になっています。これの半分くらいが大学に進学しますから、残りの50万人くらいを現場で取り合うことになります。建築現場は3Kなので従事する人が少なくなるのは当然です。今後は作業員不足で建物が建たないということが常態化しそうです。それに大工の不足も深刻化しそうです。大工数は1980年の937千人から2020年には297千人の3分の1に減少しています。その結果注文住宅の建築現場には大工経験のない素人が多数入り込んでいると思われます。従って完成引き渡し後欠陥が見つかり揉める事になります。もう注文住宅は怖くて頼めません。
その他介護職員の不足も言われますが、介護職員は報酬を上げれば何とかなるように思われます。介護技術と人間性に基づいて介護職員に等級を付与し、高い等級の職員には他の業界に負けないような報酬を与えます。高い報酬の職員に介護を依頼する場合は自己負担を大きくします。高い品質のサービスを受けるから当然です。これからは老後に高い品質のサービスを受けたければ高い支払い能力が必要であり、各自備えることが必要となります。
このように現場の仕事も需要や品質に応じて高い報酬が得られることになれば、人材不足は緩和します。逆に言うとそれをしない限り、人手不足は深刻化します。銀行や生損保など積み上がった資産がある会社には人が押し掛けており、その分給料は安くして当然です。一方人手不足の現場では給料を銀行など以上に高くする必要があります。