日産は韓国ヒョンデとの統合がベスト

日産の第三四半期決算を見ると再建の可能性が出てきたように思えます。というのは累計の営業利益は101億円の赤字(前年同期は640億円の黒字)ですが、第三四半期3カ月で見ると175億円の黒字となっているからです。それに日産販売台数の約4割を占める北米販売倍数が131万3,032台で前年より2.2%増加し、次に販売台数が多い中国(約65万台)でも最近現地開発のEV車がヒットし、増販に転じています。問題は国内販売(約40万台)で前年同比15.2%の減少であり、好転の兆しがありません。ブランドの毀損や今の車種構成では国内販売の復活は難しいように思われます。

再建の可能性が見えてきたと言っても、2025年12月末の自己比率は27.0%まで落ちており、単独での生き残りはほぼ不可能です。そこで昨年破談となったホンダとの統合が再浮上することとなりますが、ホンダがほぼ日産状態になっています。ホンダ全体の第三四半期決算は、営業利益5,915億円と悪くないのですが、この大部分は二輪車部門の利益(約5,465億円)であり、自動車部門は約1,644億円の赤字となっています。赤字の原因はEV車の見込み違いで、EV投資を減損処理(約2,800億円)したことです。ホンダは米国でのEV車拡販に備え韓国LGエネルギーソリューション(LG)と合弁でEV電池工場を作りましたが、見込み違いに終わりLGから工場を買取り(約4,500億円)ましたが、今後この工場の赤字や減損処理費用が重荷となります。このほかFCV(水素燃料車)の販売も不振であり、ホンダの見通しは外れまくりです。ホンダは2025年9月日産との統合が報道され株価が急落したことから1兆1,000億円の自社株買いを行いましたが、翌年1月には破談になっており、無駄に資金流出させています。その前にはGMとEV車などで広範囲な提携を行ってきましたが、破談となっています(GMはその後韓国ヒョンデと提携)。これらを見るとホンダの現経営陣の無能さが分かります。ホンダと日産の統合はホンダが日産の子会社化を提案して破談になったことで分かるように、統合会社の主導権をホンダが握ることが前提ですが、ホンダの現経営陣に統合会社(年約700万台の販売台数となる)を経営する能力はなく、日産としては余りよい統合相手ではないことになります。

そこで新たな統合相手として浮上するのが韓国ヒョンデです。何故かと言うと、ヒョンデのホセ・ムニョスCEOは元日産の北米販売責任者であり、日産のエスピノーザ社長以下多くの現日産経営陣と一緒に仕事をしてきているからです。ムニョス氏は元日産ゴーン会長の右腕であり、北米での販売を伸ばしたことで知られていましたが、2019年にゴーンが逮捕された後、ヒョンデが世界販売責任者に招聘し、ヒョンデの販売台数を世界3位に押し上げたことから2022年ヒョンデ初の外国人CEOに就任しています。ヒョンデと起亜を傘下にもつヒョンデグループの2025年総販売台数は約714万台(ヒョンデ約411万台、起亜約313万台)であり、日産の2025年度の販売台数約320万台を加えると1,034万台となり、トヨタの約1,053万台に肉薄します。現在新興国を中心にトヨタよりがあることを考える、日産と統合すれば2026年にもヒュンデグループがトヨタを抜くことも可能となります。ヒョンデグループとしては日産の米国工場を使えることになり増産できますし、日本や世界の日産販売網でヒョウデや起亜の車を販売すれば大幅な拡販が可能となります。両社にとってウィンウィンの関係です。