大企業は採用人数を減らして行く
3月1日から大学3年生向けの採用活動が解禁になりましたが、今年は新卒の採用人数を減らす企業が目立ってきたという報道です。
これは現在企業が置かれた状況を見ると当然と言えます。最近賃金は物価上昇率を上回る率で上昇していますが、これまで企業は賃上げ原資を商品サービス価格の値上げで獲得して来ましたが、この方法では販売数量が減少しますので、いずれ限界に達します。賃上げとしないという選択肢もありますが、これでは優秀な人材が確保できなくなるばかりか、社員の士気も下がってしまいます。そのため上場企業を中心に賃上げは続けることになります。その原資はどうやって調達するかと言うと、リストラです。リストラで減った社員の賃金を賃上げの原資にしているのです。しかしリストラをやっている中で新卒の採用を増やすわけには行きません。それで新卒の採用減少となっているのです。
現在リストラは行っている企業は、業績が好調な企業が多くなっています。それらの企業の狙いは、採算性の良い部門に集中し、採算性が悪い部門は切り捨て、収益率を高くすることです。毎年賃上げ率を上回る利益を出せる部門で構成される会社にしようとしています。そのためには社員の選別も必要であり、リストラには会社が不要と考える社員を辞めさせる意味合いがあります。従ってリストラが行われた企業では社内競争が激しくなることになります。言うなれば少数精鋭化が進むと言うことです。そうなると採用でも優秀なことが明からな学生を選んで採用することになります。これまでのように採用数を設定し、その数は何としても採用すると言うような採用はなくなると考えられます。採用予定数に足りなければ通年で採用した方が良い人材が採れることを企業が分かり始めています。こうなると学生さんは採用時期までにアピールポイントを作っておく必要があります。文系の場合、何か実務に使える資格をとることが考えられます。
そういう点では高校普通科を出て大学に入学した学生よりも、高専や工業高校、商業高校、専門学校を出て、大学に推薦で入学した、或いは編入した学生の方が採用されやすいと思われます。一方難関大学は従来のように一定数を確保する戦略が取られると思われます。ダメだったらリストラすればよいと言うわけです。人材の評価が難しいことから仕方ない部分でもあります。リクルーターや面接官の評価は当たらないことが分かって来たので、採用でAIが果す役割が大きくなります。
大卒者の数が最盛期と比べ半減しているので、えり好みをしなければ必ず仕事はありますが、大企業の採用数は減り続けると思われます。