エスカレーターはやっぱり左立ち右開け!

日本ではエスカレーターの乗り方に2つの方式が併存しています。東京など大部分の地域が左側に立ち、右側を急ぐ人のために開ける方式(東京方式)で、関西を中心とした一部の地域が右側に立ち、左側を急ぐ人のために開ける方式(関西方式)です。世界的には、関西の右立ち左開け方式が多数派で、中国、韓国、アメリカ、カナダなどがこの方式だということです。これをもって、「グローバルスタンダードは関西方式」という人もいますが、これは言い過ぎだと思います。なぜなら、納得のいく理由がなく、今後変わりうるからです。

東京方式は、日本での車の走行方式から来ているものと思われます。日本では複数車線の場合、一番左側の車線が通常走行車線で、その右側の車線が追い越し車線であることから、右側を追い越し用に開け、左側に立ったというわけです。世界の多くの国が右立ち左開けであるのは、車が右側走行になっているからと考えるとそれなりに納得感があります。しかし、車が左側走行の日本で、関西方式にはこれと言った理由は見出されていません。日本人は右利きが多いから、右手で手すりを持った方がしっかり持てるからでは、との意見もありますが、これは違うと思います。右利きの場合、左手で軽く手すりを持った方が体は安定しますし、右手で重い荷物を持った方が合理的です。

私は、日本でのエスカレーターの乗り方は、東京方式に収束していくと思います。その理由は2つです。

1つは、先ほど述べたように日本人に圧倒的に多い右利きの場合、左手で軽く手すりを持った方が体の安定感を保てるし、右手で重い荷物を持てるから合理的であること、です。

2つ目は、右立ち左開けの場合、開けた左側を急ぐ人が歩いて行く際、右側に立った自分の心臓部分にぶつかる危険があるからです。もし左側を歩く人に害意があれば心臓を狙われる可能性があります。このため、不特定多数の人が使用するエスカレーターでは避けるべき立ち方だと思われます。

私は2年間大阪に住んだことがあり、その際エスカレーターは右立ち左開けで利用していましたが、やはり左側を開けるのは何故か不安な気持ちになりました。やはり防衛本能かなと思います。そういう訳で、日本でのエスカレーターの乗り方は、左立ち右開けに収束すると予想します。