先ずは交代でサマータイムを経験してみよう

サマータイムの導入について賛否が渦巻いています。そもそも動機が東京オリンピックのためというのが反対論を大きくしているような気がします。私も東京オリンピックのためで2年間限定なら反対です。それに時間を2時間も進めるのは反対です。1時間でよいと思います。

反対の理由として、コンピューターシステムの対応が大変というのがあります。確かに元号修正と重なれば大変かもしれません。しかし、役所などの文書で元号を使わず西暦を使うことにすればそんなに大変ではないのではないでしょうか?それより電車や飛行機のダイヤ改正が大変かも知れません。

2つ目に体内時計が狂うという意見が出ています。2時間ならそういう問題もあるかも知れませんが、1時間なら問題ないと思います。それをいうなら海外旅行なんか行けなくなります。

3つ目に、過去に失敗したということを上げる人がいます。戦後5年程度実施したら、労働時間が伸びただけだった、という経験から来ています。しかし、最近の国会で残業時間が規制されたので、これはないと思われます。もしやったら人を雇えなくなります。

4つ目にヨーロッパでは廃止の意見も出ていることを上げます。ヨーロッパも南北に長いので、北のフィンランドなどではあまり意味がないところも出てくると思いますが、多くの国は廃止する必要はないということになると思います。

このように、反対論はあまり説得力のあるものではりません。ともかく必要性に迫られない限り変えないと言う日本人の気質に起因しているように思います。中国人が日本に来ると中国ではなくなったものが日本に残っているのに驚くと言いますが、漢字を見ても中国では大胆に簡略化していますが、日本はそのままです。現在の地方自治の単位を見ても、県は江戸時代の藩と大方同じです。教育制度も明治初期に導入されたものを殆ど変えていません。このように日本は一度作った制度は、余程のことがない限り変えません。これが現在の日本の停滞の原因になっていると考えられます。現在東大や京大、医学部合格者の大多数は私立の中高一貫進学校出身者が占めていますが、これは現実と制度の不備をついて出てきたものです。

実は、賢い会社やビジネスマンは、早朝勤務という形でサマータイムを導入しています。これを始めた会社やビジネスマンがこれを止めることはないと思います。明らかにメリットが大きいのです。実は、こういう会社やビジネスマンは、サマータイムの一斉導入には反対です。それでは自社や自分の優位性がなくなるからです。

そこで提案です。先ずは来年多くの職場で、交代で1時間進めて勤務する経験をしてみたらどうでしょうか?そうすればサマータイムの方が良いことがわかると思います。そして、多くの人が納得したら制度化すればよいと思います。もちろん制度化しなくてもいいです