私立中高は才能教育の場。無償化すべき。

現在、子供たちの進路が最初に分かれるのは、中学校に進学するときです。私立中高進学への進学が難関大学への進学に有利なのは周知の事実です。そのため、東京などでは、小学六年生の5人に1人は私立中学を受験していると言います。東大、京大、一橋、早稲田、慶応など超難関大学の合格者を見ると、有名私立中高一貫進学校出身者が大多数です。私立中高一貫進学校への進学が子供の将来を決めると言っても過言ではありません。有名中高一貫進学校に合格するためには、小学校で教わる勉強だけではダメで、塾に通うことになります。そこで今度は、小学校5年次から塾に行くか4年次から塾に行くかの競争になっているようです。これらができるのは、ある程度裕福な家庭に限られます。家庭が裕福でない子は小学校の授業の中で頑張るしかありません。家庭が裕福でないため塾には行けないけれど成績が良い子供がいたら、やはり高度な学習環境が整った私立中高一貫進学校に進学できるようにしてあげる必要があります。イノベーションの担い手は間違いなく才能のある一部の人々であり、この候補である子供には、すべからく最高の学習環境で勉強させてあげる必要がります。そのことは、勉強だけでなく、スポーツや音楽、芸術などの才能教育についても同じであり、これらの子供も私立中高一貫校での教育が望ましいと思われます。それは、個人の能力差を考慮せず、公平平等な教育をモットーとする公立中学では対応できないからです。現に卓球ではエリートアカデミーがあり成果を上げていますし、野球の大坂桐蔭学園などはその例です。これを一般化するためには、私立中高一貫校にも公立の中学および高校並みの支援をし、それでも進学できない家庭の子供に対しては、給付型奨学金を支給して、実質的に公立中学および高校に進学するのと同じ費用で学べるようにする必要があると思われます。才能教育こそ私立の役割です。