小中学校の教師には才能発掘力が必要となる

小中学校の教師に求められるのは、もちろんしっかり教えられる能力が一番でしょうが、生徒の見逃されがちな才能を発掘する能力も重要だと思います。人間は、様々な才能を持って生まれて来ています。何の才能もないよ、と思っている人でも自分では気づいていない才能があります。また、ない中でもこれを伸ばしたらという部分があります。それを気づいてあげるのは親が一番良いのでしょうが、次に気付いてあげられるのは、小中学校の教師ではないでしょうか。

教師は、1クラス30~40人の生徒を毎日見ているわけで、意識しなくても比較対照しています。その結果、この子のこの能力はずば抜けているとか、この部分を伸ばしたら、モノになるかもと言う部分が見えるはずです。劣る部分を指摘し、直すよう注意するより、優れた部分をもっと伸ばすよう推奨した方が人生には有益です。大人になって仕事に就けばつらいことが多く、好きな仕事、得意なことを生かせる仕事に就かないと、続けることはできません。ならば、小さいときから好きなこと、得意なこと、優れていることに注力し、その部分を徹底的に伸ばした方が良いことになります。不得手なことや嫌いないことは、直そうとしても大して良くなりません。その部分は諦め、好きなこと、得意なこと、優れていることに時間を割いた方が自分の人生にプラスとなります。

そのためには、それらの伸ばす部分に気付くことが重要です。親が気付くのが一番ですが、そういう訓練を受けていない親が多いのが実情です。ならば、小中学校の教師がこのような訓練を受け、この役割を果たすようにする必要があると思います。将来、あのとき、あの先生が進むべき道を示してくれたから、自分は成功できた、と感謝されることになると思います。

これからは、中学校からは才能に応じた進路をとる人が増えてくると思われます。そのためにも、これからの教師には、子供の才能を発掘する力、見極める力、方向性を示してやる力、即ち才能発掘力が重要になると思います。