iPS研究所、寄付で100年続く研究所に
NHKの探検バクモンでiPS研究所に進入していました。山中先生直々に案内され、爆笑問題の太田さんがiPS細胞を作成したりして、素人にも親近感を抱かせる内容でした。iPS細胞は様々な治療への使用が考えられますが、実用化にはまだまだ長い道のりだなと感じました。iPS細胞研究所には300名近い研究員が働いているということですが、大部分が非正規だということで、運営を預かる山中教授にとっては、この人たちの雇用の安定が課題の1つだと思われます。
iPS細胞の研究の進展は、特定の疾患の患者だけでなく、全ての疾患の患者が恩恵を受ける可能性があります。そういう意味では、今健康な人でも将来恩恵を受ける可能性が大きいと言えます。従って、国民全員にとって投資する価値がある一種の階保険的な存在とも言えます。
iPS細胞研究所は、2012年に山中教授がノーベル生物学・医学賞を受賞した際、政府から10年間に約100億円の支援の約束を得たと思いますが、10年で終わる研究ではなく、100年継続する基盤作りが求められています。そのため、京大でもiPS細胞研究基金を作り継続的に寄付を募り、中山教授も寄付を求めてマラソン大会などにも参加されていると聞きます。
京都では、日本電産の永守会長が京都先端科学大学の理事長に就任され、今後個人資産をつぎ込んで、東大、京大に次ぐ大学にすると意気込まれています。また、京セラの稲盛名誉会長は、多くの大学に研究施設を寄付されていますし、京都賞を創設され、賞金はノーベル賞レベルまで増額されています。
いずれも自分が創業した会社の株式資産を活用したものです。永守社長や稲盛名誉会長並みの株式資産をお持ちの会社創業者もまだ多数いらっしゃるので、その方々には是非iPS細胞研究所に寄付し、iPS細胞研究所が100年続く研究所になるようにして頂きたいと思います。その方が永守会長が京都先端科学大学を東大、京大に次ぐ大学にすることより、即効性がありますし、社会への貢献も大きいと思います。また、個人の方においても、資産をどうするか悩まれている方も多いと思いますが、iPS細胞研究所への寄付も有力な選択肢だと思います。
iPS細胞研究所については、継続するために京大から分離して国立の研究所にすることも考えられますが、できたら寄付で財団を作り、財団運営の研究所とした方が成果が期待できると思います。