N国党は地方議員50名、得票率10%を目標に

7月の参議院議員選挙でN国党が1名の議席を獲得した結果、テレビのワイドショーや新聞、雑誌などで盛んに取り上げられています。その結果、知名度が急上昇しています。また、NHK受信料はやっぱりおかしい、スクランブル放送化賛成と言う声も広がっています。しかし、マツコ・デラックスがテレビでN国党の支持者のことを「気持ち悪い」とか「ふざけて投票した人がずいぶんいるのでは」などと発言したことに対して、N国党の立花代表と支持者がマツコが出演中のテレビ局の前に押しかけ抗議活動をしたことについては、言論弾圧とか右翼の街宣車と変わらないとかの批判を受けています。この結果アンチN国党が増えたのも事実のような気がします。

こういう中N国党で選挙を取り仕切る上杉幹事長は、次の総選挙では全国289の小選挙区に候補を立て、政権交代を目指すと発表しました。ここで注意しなければならないのは、政権奪取ではなく政権交代と言っていることです。N国党はNHKのスクランブル放送化の1点を公約とする党なので、政権を取ることはありません。この公約が実現したら解党される運命にあります。しかし、N国党は政権を左右する力を持ってきています。7月の参議院選挙の大分選挙区で自民党の有力候補が野党の統一候補に負けましたが、その票差はほぼN国党候補が獲得した票数です。また6月に行われた堺市長選挙では自民党系候補が維新系候補に負けましたが、その票差はほぼN国党候補が獲得した票数です。7月の参議院議員選挙においてN国党は37選挙区に候補を立て約152票を獲得しました。マスコミでは比例区で獲得した約99万票を以てN国党の投票数のように報じられますが、本当は選挙区の約152万票を以てN国党の投票数と言うべきです。これが3.02%ととなり政党要件を充たしました。選挙区の得票率は3~4%台が多く、高い所は8%台もあります。これはN国党が無名だった7月の時点の結果であり、知名度が上がった今後の選挙ではこの倍は固いと思われます。即ち10%超えの選挙区が多数出現すると思われます。小選挙区では基本自民党と野党候補の当選争いになるでしょうが、その勝敗はN国党候補の票が決めることになると思われます。その場合、自民党支持者にNHK受信料に不満を持つ人が多いため、自民党候補がより大きく票を減らす可能性が高いと思われます。こうして小選挙区で自民党候補が多数落選する結果、政権は野党に行く可能性が高くなります。上杉幹事長が言っている289の小選挙区に候補者を立て政権交代を目指すとはこういうことです。

次の総選挙は今から2年以内に行われますが、参議院議員選挙で自民党が議席を減らしたこと、10月の消費税引き上げで急激な景気悪化が予想されることから、もう解散はできず任期満了による選挙となる可能性が高いと思われます。それまでのN国党の目標としては、なるべく早く地方議員を今の倍増の50名にすること、そしてその中で10%を超える得票率を実現することだと思います。こうなると自民党も無視できません。もう知名度は十分上がったので後は地道な活動だと思います。NHK受信料に対して不満も持っている人は有権者の半分の5,000万人はいますので、あとはN国党への投票につなげるだけです。選挙や日常活動でNHK制度の問題点や受信料の不当性を訴えて行けば、「応援するから頑張ってね」と声を掛けてくる人が増えるはずです。地道に頑張ってください。応援しています。