1万人の隔離より1億人の自宅軟禁を選んだ安倍政権と医師会
来週からゴールデンウィークに入りますが、今年はステイホームウィークになりそうです。更に悪いことには、5月6日までだった非常事態宣言が更に1カ月延長されることが確実なことです。これでステイホーム状態が約2カ月続くこととなり、精神的にも限界が近づいています。既にこれに耐えきれなくなった人たちが、スーパーやホームセンターに溢れています。このままではスーパーやホームセンターにも休業命令が出てもおかしくない状態です。また、街中への外出は憚られることから、郊外の河川敷や公園が賑わっています。私が住んでいる近くの川の遊歩道や河川敷が人で溢れて来ていますし、河原にも人がいます。こうでもしないと正常な精神の維持が難しい状態となっています。
これにより街中に多数いると思われるコロナ感染者との接触は減少しますから、PCR検査の結果として発表される感染者数が減少することは間違いありません。事実最近東京都が発表する感染者数は50名を切る日が出てきており、はっきりと減少しています。でもこれでコロナ感染が終息するかというとそれはありません。なぜなら、相変わらずPCR検査を受けられない状態が続いているからです。体調に異常がありPCR検査を受けたいんだけれど、受けさせてもらえないという声が相次いでいます。その結果、病院に行くのを止めた人も多いと思います。コロナ感染の症状の出方は様々と言われており、医師会がこれまで病院や開業医に通達していたPCR検査基準(OpS2<93。ハーハー、ゼーゼー状態)では手遅れの人も出ていたと言われています。
医師会はこれまでPCR検査では約3割に偽陰性(感染しているのにしていないと判定される)が出るから、PCR検査は信頼性がないとして、PCR検査の拡大に慎重姿勢を取ってきました。これが日本でPCR検査が増えなかった最大の理由です。その結果、PCR検査を受ければ感染者と判明した約7割の人が非感染者として街中で生活し、感染が拡大しました。また診察に病院を訪れ、病院としても十分警戒せず診察治療に当たったことから、院内感染者を多数出すこととなりました。病院の院内感染者の増加は、なんと医療従事者の総元締めである医師会のPCR抑制が最大の原因だったのです。
最近このことに気付いた医師会は、やっと自らが運営主体となったPCRセンターの設置に動き始めました。東京都医師会でも20か所のPCRセンターの設置を予定しているということです。また岐阜県でも県内5か所にPCRセンターを設置する計画とのことです。これで少しでも異常を感じる人のPCR検査受診を促し、感染者を片っ端から探し出し隔離しない限り、コロナが終息することはありません。
現在非常事態宣言が出され、外出自粛、休業要請が出され、国民1億人が自宅軟禁状態ですが、この結果、経済活動が停止し、多くの人の収入が減り生活がままならなくなっています。
これは安倍政権と医師会が、PCR検査を徹底的にやって感染者を見つけ出し、1万人の感染者を隔離する代わりに、1億人の国民を軟禁状態にする(隔離する)ことを選択した結果です。そしてこの軟禁状態はあと1カ月は確実に続き、それでも終息することは無いのです。
ニューヨーク州ではこれまで症状が重く感染の疑いがある人のみがPCR検査の対象でしたが、今後はすべての人が受けられるようになったと言う報道です。また感染したかどうかを確かめる抗体検査もできるということです。そして一日最大4万件の検査で感染の実態を調査するとしています。
東京都の小池知事もロックアップとか国民の耳目を集める派手な言葉でアピールをするのではなく、クオモニューヨーク州知事のように地道に検査体制の拡充に力を入れるべきなのです。これをしない限り、コロナ終息はあり得ないし、当然東京オリンピックもあり得ません。