黒川氏の賭博罪、一罰百戒のチャンス!

黒川元東京地検検事長は5月1日と13日に新聞記者と賭けマージャンをしていた事実が発覚し、5月21日に辞職しました。これが戒告処分という軽い処分だったことから、世間では不満が渦巻いています。そして今度は賭けマージャンについても「立件は困難か」という報道です。このタイミングで記事が出ることは、黒川氏と新聞記者が賭けマージャンをしていたことで明らかになった新聞記者と検察官とのズブズブの関係が他の検察官・捜査関係者と新聞記者の間でも存在することを証明するものです。これまで逮捕者があると逮捕者の供述情報や捜査情報が報道され、検察官が漏らしているのではないかという疑いがずっと持たれてきました。国民としては法を執行する立場の検察官がそんなことはするはずがなく、きっと刑事か警官などその下の立場の人だろうと祈ってきましたが、残念ながら検察官が漏らしていたことで間違いありません。これによって検察の起訴の正当性を国民に刷り込み、同時に裁判における有罪判決の確度を上げようとしていたものと思われます。悪は検察だったのです。ここで我々は、検察は正しいという信仰を捨てる必要があります。

さて、黒川氏の賭けマージャンですが、私は立件すべきだと思います。私が見た報道記事では、捜査幹部からは「事件化は難しいのでは」との声が出ていると書かれています。これは立件しない方向で世論を納得させるための誘導記事だと思われます。賭けマージャンをめぐっては、タレントで漫画家の蛭子能収さんが1998年に現行犯逮捕されています。また2013年には勤務中に賭けマージャンをしたとして警察官6人を書類送検し、うち2人が罰金10万円の略式命令を受けています。賭博罪は「50万円以下の罰金または科料」だそうです。このように賭博罪による逮捕・起訴は一罰百戒的な意味合いが濃厚です。今回は「数千円~2万円程度の掛け金」であり、「仲間内での遊びの範囲内だったら、事件にするのは難しい」という捜査員の声を引用しています。この新聞社の記者も黒川氏のシンパのようで、黒川氏が立件されないよう誘導しているものと思われます。

これが真っ当な社会派の記者なら、

  • 東京高検検事長と言う検察2の地位にあったものが法律上禁止されている賭けマージャンをしたということ、
  • 検察官が新聞記者に捜査情報を漏らしているのではないかという疑いがあった中でこの疑いを確定的にし、検察の信頼を失墜させたこと、
  • 検察は黒川氏の働きで安倍政権関係者の逮捕・起訴を見送ってきたと世間で見られていること、

を理由として、黒川氏は起訴すべきとの方向に世論を誘導すべきです。

黒川氏を賭博罪で起訴すれば、一罰百戒の効果があります。また検察は身内であっても法律を厳格に適用することを示せます。黒川氏を賭博罪で起訴するか、賭博罪を廃止するか、の2択だと思います。