大谷選手を創った曼荼羅チャートの威力

大谷翔平選手がメジャーリーグで大活躍です。ホームラン14本でメジャーリーグトップを走っています(5月22日時点)し、投手としても1勝をあげています。またライトの守備にも就きます。まるでメジャーリーグがリトルリーグとなったようです。この大谷選手の活躍には観客ばかりでなくメジャー選手たちが観客化しています。これまで見なかった光景です。その主人公が日本人であるということは、同じ日本人として誇らしい限りです。

大谷選手がこれだけ活躍できるのは天賦の才があったからには間違いありませんが、それだけではないと思われます。多分日本人の中には大谷選手以上の天賦の才を持った野球選手もいたと思われます。そんな中で大谷選手の天賦の才を伸ばすのに貢献したのは、大谷選手が花巻東高校野球部時代に書いていた「曼荼羅チャート」だと思われます。これは同校野球部の佐々木監督が導入したもののようです。曼荼羅チャーと言うのは専門用語で、同校野球部では「目標達成シート」と言われていたようです。例えばA3用紙を縦3列、横3列の同じ大きさの9つの大桝に分け、更にその1つの大桝を9つの小桝に分けます。その結果81個の小桝ができます。中央の大桝の真ん中の小桝に大目標(大谷選手の場合は「ドラ1 8球団」・・ドラフトで8球団から1位に指名されること)と書いて、それを取り囲む8つの小桝に、その大目標を達成するために必要な8つの課題を書きます。大谷選手は、「体作り」「メンタル」「人間性」「コントロール」「運」「キレ」「スピード160km」「変化球」と書いています。そして大目標を取り囲む8つの大桝の中央に8つの課題をそれぞれ転記し、その周りの8つの小桝にその課題を達成するために必要なこと(実践すること)を書いて行きます。大谷選手の課題の1つ「メンタル」を見てみると、「はっきりした目標・目的を持つ」「ピンチに強い」「波をつくらない」「一喜一憂しない」「勝利への執念」「頭は冷静・心は熱く」「雰囲気に流されない」「仲間を思いやる心」と書いています。いずれも今の大谷選手が体現していることです。ここから人は自分が思い描いた自分になれるということが言えます。要は如何に早い時期に、如何に具体的になりたい自分を設定できるかどうかということだと思われます。

花巻東高校からは同じくメジャーリーガーのシアトル・マリナーズ菊地選手も出ています。菊地選手も曼荼羅チャートを書いていたはずです。昨年は野球部OBが東大に合格(3浪)しており、曼荼羅チャートは野球ばかりでなく勉強でも有効なことが分かります(同行の偏差値は40台なので奇跡に近い)。

私は大谷選手(高校時代)のこの目標達成シートをテレビで見たとき、「これは効果的だ」「ビジネスマン向けにも使えるな」と思いました。私も「目的達成の思考法」というブログを書いていますが、その中で、「何をやるのか」「なぜやるのか」「それをやるに当たって何が重要か」「どのようにやるのか」を明確にすることが重要と書いています。これは私が仕事をしていて最終的にたどり着いた結論でしたが、同校の目標達成シートにはこれが全て入っています。多くの会社では毎期社員に業務計画書を書かせていますが、「曼荼羅シート」を使っているところは殆どないと思われます。それは曼荼羅が仏教(密教。空海が中国からもたらした。)から来ており、宗教的色彩を帯びることもあるかもしれません。しかし曼荼羅には密教の知恵が結実しており、曼荼羅チャートで書けば密教の御利益が期待できると思われます。曼荼羅の由来を気にしなければ、小学生から書かせたいシートです。

こちらも参考に:

大谷選手には空海が入っている!

https://mtame.jp/column/Ohtani_Shohei/

目的達成のための思考法

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