国債証券を定期預金証券に振り替えればよい
私は国債の残高が1,000兆円を超え、国民1人当たり約1,000万円の借金になるなどと新聞が書くことから、国債に関心を持ちました。仕事の関係で貸借対照表や損益計算書、キャッシュフローのこともある程度分かりますが、国に関する資金の動きや金融制度は巨大で複雑なため、国債の本質はなかなか理解できずにいました。それでも理解が進んだ都度その理解をブログに書いてきましたが、今見返すと間違いが多くプロが読んだら噴飯ものの内容も多かったと思います。それでもおかげで理解は相当進みました。前回10月3日「国債は日銀券引き換え保証付きの借用証券」という題のブログを書きましたが、大体国債の本質に近いところに来たように思います。国債は税金で償還されることは予定されておらず(もちろん税金で償還されれば一番よいが)、日銀券を発行して償還されることが予定されています。従って償還されないことはなく、ただ日銀券が多くなり過ぎでインフレが起き、日銀券の価値が落ちることが考えられます。従って国債の残高が増えたとしても償還されない心配は不要なのですが、国債が負債であることは間違いなく、国債残高が増えるたびに財務省やその子分である新聞は、国民1人当たりの借金がいくらになったと国民を脅迫します。
これも私のような理解に至れば怖くも何もないのですが、普通の国民にはなかなか理解できないと思われます。
そこで国債を一般の国民が不安を持たないような制度に変えることが考えられます。国債は国が期限まで利息を支払い、期限になったら額面金額を全額償還することを約した借入証書(証券)ですが、これは実質的には定期預金証書と同じと言うことができます。定期預金も期限まで利息を払い、期限に全額返金します。ならば国債証券は定期預金証券と読み替えても何ら問題ないことになります。国から国債を購入するのではなく、国に定期預金をすると考えるのです。銀行への定期預金と違い全額返金が保証されます(日銀券と引き換えられる)。こうすることのメリットは、国債残高が定期預金残高となり、国民1人当たり借金が国民1人当たり預金となることです。これなら借金が増えたと心配することは無く、預金が増えたと喜ぶこととなります。
国債は国際的制度なのでこのような制度変更(読み替え)は簡単には行かないでしょうが、頭の体操として面白いと思います。