朝日新聞は検察の飼い犬化している

2019年7月の参議院選広島選挙区を巡る大規模買収事件で、河井克行元法相から現金を受け取ったとされ起訴された町議・市議・県議に対し東京地検特捜部の検事が供述を誘導した疑いがある問題で、ある被告市議の弁護人がこのやりとりを示す録音データを文字起こしした文書(A4サイズ15枚)を公表しました。これについては地元の中国新聞(電子版)が真っ先に詳しく報道しています。その後共同通信と時事通信が報じました。全国紙は報道しないなと思っていたら程なく読売新聞が報道しました。共同通信と時事通信は事実を伝える短い記事でしたので、あまり積極的では無いけれど事実は伝えないといけないという姿勢は見て取れました。読売新聞は中国新聞程詳細ではないないですが、かなりしっかりした記事になっています。

ここで対照的なのが朝日新聞です。本件が初めて報道されたときも報道しなかったか遅れてわずかに報道したかでした。明らかに積極的に報道しようという姿勢は見られません。一方本件(広島検事不正取り調べ事件)が報道された後に明らかとなった秋元真利衆議院議員の収賄容疑については積極的に報道しています。これは本件の関心を逸らすために検察がリークしたと思われ、朝日新聞は検察と深く結びついていることが分かります。検察は本件の読売新聞のように検察に不都合な報道を行った新聞社の司法記者には報復として事件情報をリークしないと言われています。確かに秋元事件では読売新聞の報道が遅れておりリークして貰えなかったようです。検察リーク情報は情報源が検察官ということで裏どりせずに記事にできるため、なかなか新聞に載せる記事がない司法記者には有難い存在のようです。しかし取り調べ情報をリークすることは公務員の守秘義務違反であり、このリーク情報に基づき記事を書いた司法記者は違法行為の共犯と言えます。公務員の守秘義務違反は相手が無ければ成立しませんので、司法記者は違法行為を誘発していることになります。また広島検事不正取り調べ事件を知れば、検察のリーク情報は裏どりなしに記事に出来るものではないことが分かります。

かってはクオリティペーパーと言われ正義の味方と見られてきた朝日新聞の司法記者がリーク情報欲しさに違法行為の共犯となり、検察の情報操作に手を貸しているのは、販売部数激減(400万部割れ)による経営不振が招いたものかも知れません。販売部数にまだまだ余裕がある読売新聞(600万部台)がしっかり検察の不正を報道し、社会の公器としての新聞の使命を果たそうとしているのとは対照的です。「貧すれば鈍する」の典型例かも知れません。