テレビは下層国民のものという時代になる

最近テレビを見ていて面白いと感じません。1時間もののドラマでも途中で切るようになりました。内容がつまらないし、音がうるさく感じるようになりました。

以前は家にいるときはテレビを付けていないと何か物足りなく感じたものですが、今ではテレビを付けていない時間が圧倒的となりました。テレビを付けている時間は1日に1~2時間です。それでも続けて見られないくらいですから、テレビは無くても大丈夫と思える時期は近いと思っています。

テレビのメリットは映像による情報量の多さだと思いますが、その映像も何らかの説明がないと無味乾燥です。災害現場からの中継映像などはテレビの強みかと思いますが、アナウンサーなどの説明がステレオタイプ化していて聞かなくても予測できるようになっています。ドラマについても製作者の意図が丸見えで、その手に乗るかと言う気になります。ドラマの質も落ちているし、俳優のレベルも落ちている感じがします。1日の多くの時間を占めるワイドショーは同じような顔ぶれで、コメンテーターは言いたい放題です。最近は芸人をコメンテーターにして過激な発言をさせ、その発言を炎上させまた話題にするという手法も見られます。こうなると会社の同僚と帰りに行く居酒屋の話をテレビでやっているようなものです。これを見るのは暇つぶし以外にありません。長い時間見てるのは、専業主婦か趣味のない老人です。今後は人手不足や経済的事情から専業主婦は減ることが予想されますし、老人の楽しみもテレビから趣味などに変わると予想されますので、これらを見る人は確実に減ります。

テレビの代わりに何をしているかと言えば、ネットを見ている人が多いと思われます。ネットは、ニュースなど頻繁に更新されますし、更に深く知ろうとすれば関連した情報があります。テレビのニュースは映像が主なせいで平面的な解説に留まるのに対し、ネットは映像が無い分詳しい解説になっており、頭が適度に刺激されます。それはテレビにない点だと思います。たくさんの情報をインプットしているのに、テレビのように映像や音でうるさくないのです。能動的だからだと思います。

こういうことで、テレビは生理的に心地よい存在ではなくなっています。これは知的仕事に就いている人ほどそう感じると思われます。テレビは制作者が見る人をコントロースしようとして、ネットは検索者の意図に基づくものです。従ってネットの方が自己満足度が高くなるのは明白です。今後は知的仕事に従事する人たちを中心にテレビを見ない家庭が増加していき、テレビ受信機もないという家庭が増えていくと考えられます。その結果、そういう家庭の子供はテレビを見ず、ネットで検索し知識をうるということになります。テレビを見て育った子とネットを見て育った子を比べると、ネットを見て育った子が知的水準が高くなると思われます。従って今後は、テレビは下層国民のものという時代になると思われます。