内閣府の今井絵理子政務官、官僚が可哀想

9月13日に安倍内閣の政務官人事が発表されました。その中で内閣府の政務官に今井絵理子参議院議員が就任したことが話題になりました。今井議員は参議院議員1期目で当選から3年しか経っていません。それに元神戸市議との関係が不倫と報道され話題になりました。私は、報道内容についてはどうでもよいですが、中央官庁で働く官僚のことを考えたら不適切な人事だと思います。今井議員は元スピードというグループ歌手で、歌や踊りには実績があります。従って、歌や踊りに関わる部署を担当する政務官なら分かります。例えば文部科学省で音楽やダンス教育に関わる部署です。内閣府では防災や災害関係の問題を担当するということですので、明らかに門外漢です。菅官房長官は適材適所と述べたようですが、菅官房長官もボケて言葉の意味が分からなくなったとしか思えません。

中央官庁、例えば財務省ではキャリア官僚を30歳くらいで地方税務署の署長とすることが行われています。ノンキャリアの最終ポジションである署長に税務実務の経験のない若造が就いたら、その税務署の署員は悔しい限りでしょうが、大体東大卒でキャリア試験をトップクラスで合格した将来の幹部候補であり、まあしょうがないかとあきらめもつきます。しかし、今井議員の場合には、下に来るのはキャリア官僚であり、しかも40代、50代のキャリア官僚が決裁を取りに行くことになりますから、官僚はなかなか自分を納得させられないと思います。こういう不条理を見ていると若い官僚の中には、官僚は損、議員を目指そうということになります。それが最近多発している官僚出身の若手国会議員の問題行動や発言に繋がっています。

今井議員の前には、鈴木貴子衆議院議員が防衛政務官に就任し、アフリカの自衛隊基地の視察に行っていましたが、あれも自衛隊員の気持ちを考えるといたたまれない気持ちになりました。やはり自衛隊員の上に立つ人には、適切な人を配しないといけないと思います。政務官人事は内閣ではなく自民党で行い、それも派閥の推薦者を割り振るだけということですが、やはり下で働く官僚や国民感情を考えた人事でないといけないと思います。

永い間自民党政権が続き、国民とは遊離した政権運営になっています。国民は主権者として選挙でお仕置きをする必要があると思います。