仏教界は大谷選手にあやからないと

メジャーリーグで大谷翔平選手の活躍が止まりません。オールスターゲーム後ホームランは少なくなりましたが、その分ピッチングが冴えわたっています。8月18日のタイガース戦では8回を投げ1失点で8勝目を上げ、防御率は3.00です。これで勝ち星ではダルビッシュ選手と菊池選手の7勝、前田投手の6勝を上回り、防御率も日本人トップとなっています。打者としては41本塁打でメジャートップにいる選手の投手成績がこれですから、驚きです、メジャーリーグの多くの選手が「特別な才能」と称賛するのも尤もです。

こんな大谷選手が誕生した原因は、もちろん天賦の才が一番ですが、それに花巻東高校野球部で書き始めた曼荼羅チャートが大きな役割を果たしていると言われています。花巻東高校野球部では目標達成シートと言われており、曼荼羅チャートというのはビジネス教育界での呼称のようです。曼荼羅チャートの語源は、このフォームが仏教の曼荼羅を真似ていることから来ています。曼荼羅チャートは9つの大枡とそれを取り囲む8つの小桝から構成させており、大枡には目標(課題)を書き、小桝にはその目標を達成するための施策を書きます。これを作成すれば目標を達成するための設計図ができたことと同じになります。

曼荼羅チャートはビジネスの世界で広く使われているフォームではありません。それは目標(課題)が9つもあり、課題が絞り込まれていないことになるからです。ビジネスの現場では課題はせいぜい5つまでで、3つに絞り込むのがベストとされます。曼荼羅チャートは冗長になってしまうのです。

大谷選手の曼荼羅チャートを見ると、野球の技術的な目標は5つであり、残り4つは人間性に関する目標になっています。高校生ぐらいでは人間形成が重要であり、これは良い塩梅なのかも知れません。ゴミ拾い、仲間を大切にする、審判に敬意を払うなど野球をする上で助けになる目標が書いてあり、大谷選手はメジャーリーグでも実践していることが分かります。これが誰からも愛される大谷選手を創ったと言えます。

大谷選手の活躍で大谷選手を目指す子供が増えたと思いますが、天賦の才は真似られませんが、曼荼羅チャートは真似られますので、先ずは曼荼羅チャートを書くことから始めることを薦めます。これは人間形成の上でも有益です。

子供たち以外に曼荼羅チャートを活用すべきは仏教界だと思います。仏教に関心を持つ人はどんどん減少しており、お寺の数が激減しています。現在全国に7万7,000カ寺あるお寺は2040年には5,000カ寺に減るという予測があります。お寺は日本の文化であり、仏教の復興が必要です。仏教界は大谷選手の活躍を仏教の復興に活用すべきだと思います。大谷選手を創った曼荼羅チャートをアピールするのです。例えば子供や大人向けの宿坊を利用したセミナーを開催します。これは講話や境内探索、精進料理、宿泊などを内容とし、その中に曼荼羅の説明と曼荼羅チャートを書く時間を設けます。大谷選手を創った曼荼羅チャートと言えばみんな興味津々だと思います。コロナが収束すればインバウンドも復活するでしょうから、外国人にも大谷選手を創ったチャートとして興味を持たれると思います。