ホークス弱体化は孫さんが損さんになったから
今年のプロ野球は、10月20日阪神が、21日オリックスが日本シリーズ進出を決め、関西シリーズとなりました。関西勢が強い高校野球に近づいたように思えます。従ってこれは今年に限ったことではなくしばらく続くかも知れません。
そこで気になるのがこれまで常勝だったソフトバンクの凋落ぶりです。今年の成績は71勝69敗で3位ですが、首位のオリックスから15.5ゲーム差であり、1強5弱の5弱に入れても良いくらいです。
この原因は、球団内部でみると
・ドラフト指名選手から一軍に定着する選手が出てこない
・四軍制を取り育成を標榜しながら選手が育たない
・外国人選手が総ハズレ
ということが挙げられます。従って球団内部から見ると強いホークスの復活は容易ではありません。
私が「球団内部から見ると」と書いたのは、ホークス弱体化の最大の原因は球団外部にあると考えるからです。それはソフトバンク球団のオーナーである孫社長がビジネスで負け続けていることです。ソフトバンクグループ(SBG)の2022年3月期の最終損益は約1兆7,000億円の赤字です。2021年3月期は約5兆円の利益を出しましたが、2020年3月期は約1兆円の赤字であり、傾向としては負けが込んでいる印象です。そのため最大20兆円以上の含み益があったアリババ株を売却し、利益のかさ上げや損失の圧縮に使っています。その結果アリババ株は残り少なくなっています。今年は投資先のCPU設計技術に強みを持つアームがナスダックに公開し、時価総額が約9兆円に達しましたが、アームの2022年度の売上高は26億ドルであり、9兆円を超える時価総額は過大評価とも考えられます。従ってこの9兆円という時価総額は不安定なものと言わざるを得ません。その結果SBGも盤石な会社ではなくなっています。
このようなSBGの弱体化、ひいては孫社長の損社長化がソフトバック球団弱体化の最大の要因と考えることが出来ます。工藤監督の頃孫社長はパリーグ2位で日本シーズに優勝したときも納得せず、パリーグでも優勝するよう注文していました。友人であるニデックの永守社長の口癖である「2位以下は全部ビリ」は孫社長の哲学でもありました。その孫社長に負けが込み始め、ソフトバンク球団の負けを強く責められなくなったように思われます。昨年今年ソフトバンク球団のふがいない成績を孫社長が叱責したという話を聞いたことがありません。その結果ソフトバンクの幹部は、手先だけの補強を行い強化しているアリバイ作りに終始しています。だから強くなるはずがありません。
今年小久保監督になりホークスファンは強いホークス復活を信じているかも知れませんが、本当にホークスが強くなるためには常勝孫社長の復活が必要です。