福岡は4市があれば県庁は不要

福岡市に住んでいるせいか福岡県庁の存在は希薄です。というか福岡県庁に行ったこともないし、日常的に意識することは全くありません。意識するとすれば県知事選挙のときでしょうか?福岡市民にとっては知事選挙より市長選挙の方が関心は遥かに上です。市内で県庁の存在を意識するものと言えば高校だと思います。市内の有力高校と言えば修猷館、福高、筑紫丘であり、共に県立高校です。福岡市は政令指定都市であり、県の市に対する事務は殆ど移管されているはずなのに、なぜか高校は移管されていません。これが移管されれば福岡市においては福岡県庁を意識することはほぼなくなると思われます。

福岡県の場合、北九州市という政令指定都市もあるので、福岡市と合わせると人口で約250万人となり、県全体の人口(約510万人)の約半分を占めます。福岡県庁は両市以外の残り半分の人口の市町村にとっては必要な存在なのかも知れません。

それでも直接の住民サービスは市町村が行っており、県庁の役割はその市町村間の調整になると思われます。もちろん県庁の存在は県道や治水など地域横断的な政策において有効なことは分かりますが、これも広い意味で調整機能です。将来道州制が導入された場合、道と300程度の基礎自治体で構成されると考えられていますが、今の政令指定都市の存在を考えるとそんなにいらないと思われます。福岡で考えると、4市があればよいと考えられます。4市としては、今ある福岡市、北九州市に、久留米市を中心とした筑後地区に1市(例えば筑後市あるいは久留米市)、飯塚市を中心とした筑豊地区に1市(例えば筑豊市あるいは飯塚市)が考えられます。これで各地区の住民サービスから交通、治水、産業政策まで完結できます。各市に跨る政策については、政策協議の場を設ければよいと考えられます。そうなると県の仕事は相当絞られてきます。

福岡県には福岡市と北九州市という2つの政令指定都市があることで、道州制の導入を待つことなく、今後この両市を中心に実質的な道州制に向けた動きが強まると考えられます。その中で福岡県庁の存在はどんどん小さくなりそうです。